イモを抱えて大弛峠越え


2001年 10月13日(土)

職場の親睦会の行事で、秩父へイモ掘りに行った。 行事が終わったのが14:00と早かったので、そのまま紅葉の様子を見に中津川渓谷へ行くことにした。 5月に行った時には、三国峠を越えてそのまま野辺山の方まで行ったのだが、今度は南下して大弛峠を越えてみようと考えたのだった。

行事が開催されたのは、横瀬町の小松沢レジャー農園。 団体の観光客も多い。 イモ掘り、椎茸/ぶどう狩りや、鱒の掴み取りを楽しみ、昼食にバーベキューを食べた。
 後ろの山は武甲山。 セメントの採掘で、こんな形になってしまったらしい。

イモ掘りなんて、小学校低学年以来かも。 畝を掘ってみると、大きなサツマイモが2つ出てきた。 品種は紅あずまだそうだ。
 まあこんなものかなと思っていたら、イモを作っているおじいさんが鍬で掘り返す。 すると、出てくる出てくる。 こんなに採れるんだ〜。 イモがゴロンと顔を出すと、自分が作った訳でもないのに自然と笑みがこぼれる。 これが収穫の喜びというものなのだろう。 素直に大自然と、農家の方へ感謝したくなる。 後日、天ぷらにして食べたが、とても美味しかった。

R299で秩父市街へ出て、R140に入って荒川村方面へ。 西日が強烈で、目の奥が痛くてたまらない。

 R140のループ橋。 ループ橋と言っても、谷をまたぐ2つの橋から成り立っている変則的なものだ。

形状も正円ではなくオーバル状。 中間に休憩所(トイレ有)がある。 大きすぎて、カメラの画角に入りきらない。

5月に来た時に中津川林道へと降りたポイントに来てみると、通行止め。 どうやらループ橋手前からしか入れなくなったようだ。 ここに来るまでの案内板に、文字が消された跡があったので、おかしいとは思ったのだが。

引き返して林道への入口へ。 確かに「中津川 左折」の看板はあるが、路面には「中津川 直進」とペイントされたままなので、迷うのも当然だ。 紛らわしい事、この上なしである。

荒川の対岸を走り、先程通行止めだった道との合流点へ。

定点観測その1:渓流釣り場の先に、もみじが多い場所があるのだが、予想通り紅葉にはまだ早かった。
→5月の観測

「彩の国ふれあいの森」にてトイレ休憩。 宿泊施設と学習施設がメイン。 レストランはあるが、売店らしき物はない。

「ふれあいの森」から1kmほど進むと、ダートが始まる。 いよいよだ。 ちょっと緊張するなぁ。

5月に来た時は、恐怖心ばかりが先に立ってしまい、おっかなびっくりの走りだったが、今回は結構なペースで走れる(50km/h)。
 しかしまだカーブでは浮き石が恐くて、ブレーキングで緊張してしまう。 テールスライドなんてもってのほかだ。

 進むに従って、黄色い葉っぱが目立って来た。

切り通し。

黄葉のトンネル。

さらに進むと、今度は橙色の葉が増えてきた。

定点観測その2:ふたたび切り通し。
→5月の観測

ちょっと一休み。

アップでどうぞ。

次第に紅葉が増え始める。 なぜか崖の上などに多い。 日当たりがいいからだろうか?

水の流れる音がしたのでバイクを停めて見渡すと、崖の中腹から細い滝が流れ落ちていた。 残念ながら、画像が小さすぎて潰れて見えないけれど。

写真を撮ってると、向うからスズキのDJEBELに乗ったライダーが走ってきた。 すれ違ったバイクは、AfricaTwinとこのDJEBELの2台だけ。

振り返ると、遠くに西日を浴びた妙義山が見えた。 三国峠まであと少し。

峠に到着〜。 ふぅー、ヤレヤレ。

長野側には立派な碑が立っていた。 こういう落書きをする馬鹿者って、無くならないね。
 夕陽を見に来ているのであろう男性が、車で来ていた。 自分は大弛峠で夕陽を見たいので、先を急ぐ。

畑がある所まで下って行くと、夕陽に照らされて黄葉が光り輝いていた。

既に太陽は真横から照らしている。 すごく美しくて、沈むまでずっと見ていたかったが、大弛峠を諦める訳にはいかない。 急がなくては!

県道68号線から大弛峠への分岐点。 ここから峠まではまだ18kmもある。

3ケタ近いスピードで飛ばす。 行く手を遮るように、妙義山のような奇岩の山が聳え立つ。

廻り目平キャンプ場への道との分岐点。 写真を撮っていると、大弛峠の方から2、3台のクルマが降りてきた。 ファミリーカーばかりだったのだが、峠を越えて来たのだろうか?

 両脇をススキに覆われた細い道を数百メートル行くと、舗装が途切れてダートとなった。 同時に勾配もきつくなる。 既に中津川林道でダートの経験値が上がっているので、構わず登っていく。 しかし、浮き石の数と大きさは、中津川林道の比ではない。 雨水による侵食で大きくえぐられている所も。 一度ヘアピンカーブの途中で止まったら、FRブレーキを掛けているのにバイクが後ずさりし始めた! 慌てて走り出す。

既に暗くなり始めていたが、峠に登ればまだ夕陽は見える。 「日没に間に合わせたい!」の一心で、ひたすらアクセルをひねる。 集中しているせいか、恐さは感じない。
 するとライトに動物の姿が浮かび上がった。 どうやら子供のカモシカらしい。 お尻の白いボンボンのような毛が可愛らしい。 道から逸れればいいのに、こちらの進行方向に逃げていく。 カーブでようやく道から逸れてくれた。 写真を撮れなかったのが残念。
 空はますます暗くなり、おまけに霧まで出てきた。 既に夕陽は絶望的だ。 バイクを停めて休憩。 息が荒い。 左側は落ちたら絶対這い上がれない切り立った崖だ。

なんとか峠に着いた時には、すっかり暗くなってしまっていた。 でも駐車場にはまだ沢山のクルマが停まっていた。
 山梨県側は片側1車線の舗装路で、長野県側とのあまりのギャップに面食らう。 それでも3kmほどダート区間が残っていた。 固い土のダートなので、セダンでも大丈夫。 ただ、雨の後は抜かるんで滑りやすい。
 ダート区間で再びカモシカに遭遇。 今度は堂々とした成体だ。 こっちがバイクを停めて見ていると悠々と林の中に消えていった。 他にもキツネらしき動物も見た。 本当にこの辺りは、彼らの世界なんだな。

峠から下りかけた時、右手の空に僅かに残照を発見! 急いでシャッターを切る。 頑張って登ってきたご褒美かな?


牧場を過ぎて、ようやく塩山の街の灯が見える地点まで来た時、道端にAX-1を停めて懐中電灯でエンジンの辺りを覗き込んでいる人がいた。 どうもトラブルらしい。 バイクを停めて「大丈夫ですかぁ?」と声を掛けてみる。 AX-1氏は、驚いたような顔でこちらを振り向き、「だ、だいじょうぶです」と答えた。 そこで一旦走り出したのだが、どう考えても大丈夫そうな状況ではない。 数百メートル行った所で引き返した。

話を聞いてみると、どうやら走行中にチェーンが外れて、スプロケとフレームの間に噛み込んでしまったようだ。 とりあえずトランのライトで照らしてやる。 木の枝を使ってチェーンを外そうとしていたので、タイヤレバーを貸してあげた(木の枝でチェーンを外そうとしていた)。

40分くらい色々とやってみたのだが、この場での修理は難しいという結論になった。 AX-1氏が「キャンプ道具を持っているので、ここでキャンプして翌朝山を下る」と言うので、「街まで近いし、チェーンが外れているから、惰性で下って行けば辿り着けるよ」と言い残して山を下りた。 何も役に立てなかった自分が歯がゆい。

R140に戻り、笛吹川温泉へと向かう。 着替えはいつも携帯しているのだが、実際にソロ・ツーリングで温泉に立ち寄るのは初めてだ。 冷え切った体はなかなか温まらない。 1時間たっぷりと浸かる。

20:00。 リポDを飲んで出発。 お決まりの奥多摩コースだ。 柳沢峠での休憩も無しで走り続ける。 温泉効果は1時間半で切れたがなんとか無事帰宅。 嫁が沸かしてくれてた風呂に入る。 温泉は最高だけど、自宅の風呂もいいね!


前回の霞ケ浦で反省したばかりなのに、またも計画の甘いツーリングを強行してしまった。 でも、少しではあるがダートの楽しさが分かってきたような気がする。 次は御荷鉾林道を走ってみよう。

AX-1のトラブルの原因は、おそらく整備不良(チェーン調整あるいは摩耗)だと思う。 しかし、こういう事も起こり得るという認識を新たにした。 ドライブ・スプロケットのカバーが、車載工具では外れないというのも問題だ(8mmのTレンチが必要。これはトランも同じ)。 今まではツーリング時の工具と言えば、車載工具とタイヤレバーだけだったが、これからは一通りの整備が出来る程度の工具を持って行くようにしたいと思う。The End.